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『な!何故その者達を…!』 「……」 アクマの弾丸をその身で全て受け止めたの体にはアクマのペンタクルが浮き出ていた。 けれどは寄生型。 攻撃された傷は蓄積されるものの、アクマのペンタクルは急速にの首元に収束されていく。 攻撃命令を出したレベル2のアクマはオドオドとしていたが、その直後周りに浮かんでいたレベル1のアクマが突如爆発を起こして散っていった事に驚いた。 レベル2のアクマがガクガクと震える最中、神田とラビも状況が理解できずに驚く。 「 『あ、ア、あァっ』 その言葉の後、何故かレベル2のアクマがを見て怯え出した。 神田とラビは背中を向けているを見やる。 ひしひしと肌に伝わる彼女の殺気。 背を向けているだけでこれだけの殺気なのだから、彼女に射抜かれているアクマには呼吸も止まるほどなのかもしれない。 が動いた。 レベル2のアクマに向かって歩いていくと、アクマはついに腰を抜かしてその場に崩れた。 その距離が縮まると、アクマは全身をガタガタと震わせる。 『ど、どうかお許しを…』 「………」 『い、命だけはどうか…』 「そう」 がにっこりと笑った。 それを見てアクマも安堵したのだろうか。 ホッとした表情を見せる。 「項目:019 『ぐあぁぁぁぁっ』 その直ぐ後だった。 アクマは断末魔を残して散った。 ぐしゃ、と卑劣な音を立てて飛び散ったのだ。 返り血がに降りかかり辺りが血まみれになる。 神田とラビは何が起こったのか一瞬理解できなくて言葉に戸惑った。 「クズが」 「な、何、してるんさ、…」 「クズは死んでも変わらない。だから私が直々に殺してあげたの。それに――」 汚いものでも扱うようにはアクマの返り血をピッと指先で払う。 そこに振り返って見えたのは、アクマの返り血で頬を濡らすの姿。 思わず2人の背筋をゾクリとした感覚が駆け抜ける。 「私の獲物を横取りしようなんて、死んで当然よ」 は笑った。 何が楽しいのか、2人にはただ恐怖しか感じられない。 あれはではない。 あれはもう、別人だ。 「オレ…あんな見たくねぇさ」 「……あぁ」 「やるっきゃ…ねぇか、」 「……」 「この世への別れはもういいのかしら?」 、否、ヴァルキュリアがブーツを鳴らして歩いてくる。 神田とラビは静かにそれぞれのイノセンスを構えた。 ヴァルキュリアが口元に弧を描く。 「の体でそんな風に笑うんじゃねぇ」 「傷まで作りやがって」 「あら、今この体は私の物なのよ?ま、私がいくら怪我しようと、私には痛覚がないから痛くも痒くもないけどね」 その言葉で2人の疑問は合致した。 先程あれだけ弾丸を浴びたというのに、ふらつく所か痛みさえも感じていなかった。 つまりの中にいるヴァルキュリアには直接痛みを感じる取ることが出来ない。 故にいくら体を傷つけられようとも、の体が壊れさえしなければ動き続ける事ができるという事だ。 「行くぜ、ユウ」 「テメェに言われなくても分かってる」 「遊んであげるわ」 神田とラビは不本意ながらイノセンスを開放し攻撃を開始した。 動きを封じるように動く2人だったが、ヴァルキュリアの攻撃はどちらかと言えば荒々しく防御に徹する事はない。 ヴァルキュリアにとって、腕がもげようとも片足を失おうとも、動ける事さえ出来れば良いのだ。 自分の体に傷を作っても気にする事無く激しい攻撃を繰り返す。 「しゃーねぇ、アレ行くか」 ラビの声が聞こえた直後、ヴァルキュリアの回りを轟風が囲んだ。 台風の目の中にいるような感覚で2人の姿が見えなくなる。 「小癪な」 「テメェもな」 「な、」 ヴァルキュリアの背後に現れたのは神田で、そのまま首筋に強く手刀を当てた。 何とか倒れまいとするヴァルキュリアだったが、意識が遠のく。 「く、そ…」 その直後、ガクリと神田に倒れ掛かってきた。 神田は気を失ってしまったの体を肩に担ぎ上げると、渦を巻いていたラビの木判の効果が切れる。 神田と気を失ったの姿に、ラビはホッと息をついた。 「は…」 「気を失っただけだ」 「…オレもうこんなハラハラする戦いしたくねぇさー…」 「…行くぞ」 ラビの表情を一度窺った神田は、ゆっくりと歩き始めた。 |
| 不思議の街のアリス |
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← † → 強いんだか弱いんだか(苦笑) アクマって、血ってありましたっけ(お前!) なかったらごめんなさい。でもここは血塗れの描写がどうしても欲しかった。 次で少しヒロインの過去を語ります。 (不思議の街のアリス 了) 2009/03/05 |